くいんと交流会2022

2022年9月9日(金) オンラインにて『くいんと交流会2022』 を開催いたしました。

お陰様で大変多くの方々にご参加いただき、大盛況のうちに開催する事ができました。
社員一同、心より御礼申し上げます。

開催要項

日 時 2022年9月9日(金) 10:30 ~ 16:45
※ 途中休憩含む.
会 場 Zoomウェビナーによるオンライン開催

講演内容

◎基調講演◎

 『ノンパラメトリック最適化法とその応用について』
  公益財団法人 名古屋産業科学研究所  畔上 秀幸 様

 連続体に対する位相や形状の最適化法は、それらに共通の構造に注目すれば、偏微分方程式の境界値問題を等式制約にもつ関数を変数に選んだ最適化問題(ノンパラメトリック最適化問題)になっている。そのように考えれば、変数の選び方次第でいろいろな応用の可能性が広がりそうである。
 本講演では、ノンパラメトリック最適化問題の構造と解法のイメージをお話しした上で、応用の可能性が感じられる例を紹介したい。

◎ユーザー事例講演◎

(ご講演順)

 『トポロジー最適化と形状最適化を組み合わせた車体構造への適用検討』
  日産自動車株式会社 車両計画・車両要素技術開発本部  里村 彰 様

 構造最適化手法の主なものとして、材料の分布問題に置き換えたトポロジー最適化、構造物の外表面を設計変数とした形状最適化がある。今回、片持ち梁を用いた基礎検討を行い、トポロジー最適化と形状最適化を合わせて使うこと、また、複数入力を同時に考慮した最適化を行うことの有効性を確認した。さらに、車体部品に適用し、元部品と同等の剛性かつ軽量で、生産しやすい構造を得るための手順について述べる。

 『軽量化も意匠設計も望まれない会社でのHiramekiWorks導入』
  株式会社三英社製作所 技術開発本部  伊東 航 様

 構造最適化は、軽量化や3Dプリンタ造形を前提としたデザイン性による付加価値向上が目的といったイメージが先行するように感じます。
 一方、全国電力会社向けのインフラ機器開発を続ける弊社においては、安全性や長期稼働を重視されるため、軽量化やデザイン性の要望は少なく、顧客ニーズと逆行する場合もあります。
 そんな弊社が、なぜ構造最適化を導入したのか?軽量化を主眼としない弊社でのHiramekiWorks導入事例をご紹介します。

 『OPTISHAPE-TSを活用した研削盤の軽量化』
  住友重機械ファインテック株式会社 精密技術部  荻野 真歩 様

 ものづくり業界にもSDGsの観点が浸透した現在、工作機械は使用時のみならず製造工程も含めたライフサイクルを通じて、環境負荷の低減が求められている。
 このような市場の要求を満たし、「研削盤は機械本体の質量が大きいほど剛性も高い」とする業界の常識に挑むべく、トポロジー最適化を実施して機械本体の質量を軽減しながらも剛性の高い研削盤を開発した。
 ここでは、その開発過程と成果についてご紹介する。

 『患者固有データを用いた有限要素解析の歯科臨床への応用』
  鶴見大学 歯学部  木原 琢也 様

 歯科医療において、患者ごとに歯の形態や咬合力などは異なり、かぶせ物や入れ歯などの補綴装置はオーダーメイドで設計・製作する必要がある。そこで、よく機能し長期的に安定する補綴装置に与える形状や材質を客観的に提案するシステムの構築を進めている。
 本講演では、咬合接触の付与や補綴装置の設計について応力解析を行った研究を通じて補綴歯科領域における有限要素解析の応用の可能性について述べる。

 『クランクシャフトシステムにおけるシステム最適設計手法の確立』
  株式会社本田技術研究所 先進パワーユニット・エネルギー研究所  高橋 伸一 様

 エンジンの振動やフリクションに影響の大きいクランクシャフトシステム(以下、クランクSYS)を最適化するために、要求分析から形状設計に至る一連のプロセスを最適設計手法として確立することである。クランクSYSの最適化にあたりまず要求分析を行い、性能に関する要求としてエンジンマウント振動が小さい事、メイン、ピンジャーナルフリクションが小さい事の2項目、また信頼性に関する要求としてクランク強度、クランクプーリダンパ強度、クランクプーリ締結部滑り、軸受け焼付きのを4項目を抽出し、これらの最適化を実施した。

◎くいんと技術/製品講演◎

 『くいんとCAEソフトウェア群を活用したハニカムパネルのモデルコリレーション』
  株式会社くいんと 解析技術部  高野 知明

 一般的に複雑な実構造物の振動特性は、様々な誤差を含んでいる為、FEM解析上で高精度に把握することは困難です。実構造物の振動特性に対して、FEM解析モデルを計測値に近づけることをモデルコリレーションと呼び、その結果としてFEM解析の信頼性が向上し、実製品の試行錯誤による対策・再設計のリードタイムの短縮に貢献します。
 今回は、(株)小野測器様よりご提供いただいたハニカムパネルの加振実験データについて、弊社CAEソフトウェア群を最大限に活用したモデルコリレーション技術をご紹介します。

 『くいんと各製品の現状と展望』
  株式会社くいんと 技術開発部  石坂 尚也

弊社開発のソフトウェアの中に、主力製品である構造最適化ソフトウェアの OPTISHAPE-TS と、構造最適化をより広く使って頂くためのソフトウェアとして開発した、SOLIDWORKSアドイン 構造最適設計ソフトウェアの HiramekiWorks があります。
 本講演ではこれらを中心に、各製品の新機能のご説明と今後の開発内容についてご紹介します。

■ タイムテーブル

10:30 開会のご挨拶
株式会社くいんと
10:35
≪基調講演≫
『ノンパラメトリック最適化法とその応用について』
公益財団法人 名古屋産業科学研究所
畔上 秀幸 様
12:00 ◆◆◆ 昼休憩:60分 ◆◆◆
13:00
≪ユーザー事例講演≫
『トポロジー最適化と形状最適化を組み合わせた車体構造への適用検討』
日産自動車株式会社 車両計画・車両要素技術開発本部
里村 彰 様
13:30
≪ユーザー事例講演≫
『軽量化も意匠設計も望まれない会社でのHiramekiWorks導入』
株式会社三英社製作所 技術開発本部
伊東 航 様
14:00
≪ユーザー事例講演≫
『OPTISHAPE-TSを活用した研削盤の軽量化』
住友重機械ファインテック株式会社 精密技術部
荻野 真歩 様
14:30 ◆◆◆ 休憩:10分 ◆◆◆
14:40
≪ユーザー事例講演≫
『患者固有データを用いた有限要素解析の歯科臨床への応用』
鶴見大学 歯学部
木原 琢也 様
15:10
≪ユーザー事例講演≫
『クランクシャフトシステムにおけるシステム最適設計手法の確立』
株式会社本田技術研究所 先進パワーユニット・エネルギー研究所
高橋 伸一 様
15:40
≪くいんと講演≫
『くいんとCAEソフトウェア群を活用した
            ハニカムパネルのモデルコリレーション』
株式会社くいんと 解析技術部
高野 知明
15:55
≪くいんと講演≫
『くいんと各製品の現状と展望』
株式会社くいんと 技術開発部
石坂 尚也
16:40 閉会のご挨拶
株式会社くいんと
16:45 閉会

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tel:042-362-3884

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